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前後幅の狭い座面で坐る意義

THE コツ™ チェア シリーズの椅子やクッションはすべて、背もたれが存在しない上、前後幅の非常に狭い座面で作られています。

この狭い座面で坐ることによって、どのようなメリットがあるのかを一緒に考えてみましょう。

狭い座面に座る意義

どんな椅子でも良い姿勢が保てるようになる

一般的な坐位姿勢というと、膝裏近くに座面の前端がくるほどに深くまで腰掛け、背もたれにもたれる姿勢がイメージされやすいですね。

そして、「膝(ヒザ)の角度、股関節の角度がそれぞれ90°になる。」というものが良い姿勢と言われます。
では、なぜこの膝・股関節の角度が90°が良いのか、説明できますか?

その大きな理由として挙げられるのは、骨盤から上の上半身と膝から下の下腿が重力方向と同じ方向に配列され、筋肉に余計な負担をかけないと言うものでしょう。上記のような坐り方では、椅子の高さも個々人の身体の大きさによって調整する必要があり、地面に足をつくと結果的に膝・股関節の角度は90°となります。

背骨の彎曲が強くなる猫背や反り腰、足裏で適切に身体を支えない坐り方では、筋肉や関節への負担が大きく、様々な痛みの原因となるため、この点に異論はありません。

しかし、浅く腰掛けていれば、良い姿勢を保つために必ずしも膝・股関節が90°の角度である必要はありません。ここで一度『椅子に深く腰掛ける』という前提を見直してみましょう。

下図の椅子に浅く腰をかけた姿勢を見てみましょう。

椅子に浅く腰掛けることによって、太ももが上下に傾斜可能な余裕が生まれ、
椅子の高さが変わると同時に膝と股関節の角度は自由に変化します
しかし下腿と上半身が重力方向に配列されるという状態に変化はありません

次に低い椅子に坐った場合を見てみましょう。

このどちらの写真も姿勢も良い姿勢に見えますよね。
つまり、『膝・股関節の角度が90°』というものに姿勢を適切に保つための絶対的な根拠はないのです。

そもそも、大人といっても身長は様々であるのに、大人用の椅子は一定の高さで作られています。
大人も全員、自分の身長に合わせたオーダメイドな椅子に坐る必要があるのでしょうか?

答えはNOです。

この図が明らかにしているように、
浅く腰掛ける癖がつくと、高い椅子、低い椅子などあらゆる椅子で適切な姿勢が取れるようになる
つまり椅子の高さによって左右されない良い姿勢を身につけることができるのです。

前後幅の狭いTHE コツ™ チェアに坐ることは、常に浅く腰かけた状態で坐り続けることと同義であり、
この坐り方を普段から癖づけておくことで、あらゆる椅子で良い姿勢を保てるようになるのです。

姿勢の崩れに『坐骨で』
気づくことができるようになる

前後幅が狭くなると、骨盤を後方へ寝かせて背中を丸くして坐ることができなくなります。
尾骨近くに体重をのせようとすると、後ろに落っこちてしまうからですね。

まずこの一点で、猫背のように姿勢が大きく崩れる可能性を1つ、潰すことができます。

前後幅が狭くなるメリットはこれだけなく、
骨盤を後方へ傾けて坐らないようにすると、必然的にお尻の中でも太ももに近い位置に体重がのるようになります。

この太ももとお尻の境目には船底のように前後に曲線を描く『坐骨』という骨があり、
この骨の存在を感じながら椅子に坐ることとなります。

骨盤の傾き具合は坐骨のどの部分に体重をのせるかによって決まるため、
坐骨の感覚を通して骨盤の傾斜角度を調整する能力が自然と身につくのです。

骨盤・股関節で姿勢を調整できるようになる

この骨盤の傾きを調整するのは、背骨ではなく『股関節』です。

この骨盤の調整に背骨(背筋)を使い過ぎてしまうと腰痛を引き起こす大きな原因となってしまいます。

股関節を通して骨盤の傾きを調整することにより、背中に余計な力を入れて姿勢を調整する必要がなくなります

すると反り腰にもなりにくく、自然と下腹部(臍下丹田)にも締まりのあるお腹にもなるのです。

さらに、この『股関節』は身体を適切に動かすために大きな鍵になる関節です。
良い姿勢は良い動きをつくる。逆もまた然り、ですね。

このような、今までの常識にはなかった考え方を取り入れた椅子であるTHE コツ™ チェアシリーズ。

是非一度お試しください。