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不安定さの上に成り立つ『安定』

普段の立ち姿勢は安定?不安定?

安定しているのがいいのか?不安定な方がいいのか?と聞かれると、
それはもちろん『安定している』方がいいと多くの方は答えますよね。

THE コツ™️ TOOLsでも安定していることを良しとしますが、
この『安定』と『不安定』のそれぞれに質的な問題を孕んでいることに注意が必要です。

そもそも安定と不安定は両極端にあるものではなく、
一義的なものでもありません。

ある場面では非常に安定しているけれども、
場面が変われば非常に不安定であったり、

非常に不安定に見えたものが、
とある場面では非常に安定していたり、
ということは日常的にありうるもの。

何か一つだけを取り出して、安定と不安定を確定づけられるものではありません。

姿勢・動きを安定させようとすると、
身体はどのように反応しやすいのか?

先程のは、ちょっとした言葉遊びでしたが、今度は実際に人の身体に目を向けて考えてみましょう。

身体を安定させようとするとき、ほとんどの方は『身体を固めて対応』するのが普通です。

この『身体を固める』とはどういうことか?

全身の筋肉に強く力を入れて、「動きにブレーキをかける」「関節が動かないように筋肉で引き締めて動きを止める」ということです。大きな岩のように、どっしり、がっしり、カチッとした感じでの安定感ですね。

しかし、身体の動きにブレーキをかけ、強く引き締めた状態は、筋肉に大きな負担をかけます。このような状態が日常的に続いていると筋肉は疲労しやすく凝り固まりやすく痛みが出現しやすい状態となるのです。

これとは逆に、固めずに対応しようとする場合、どのような方法があるのか?

それは『動きを受け流す』という方法です。

この方法は、力を入れて身体を固めて対応していては絶対に不可能であり、受け流すためには、逆に力を抜かなくてはなりません

力を抜くということは、常に骨や関節がぐらぐらに自由に動き続けられる状態であるということ。
イメージ的には、筋肉の海の中に骨が浮いているような感じです。

このような状態の筋肉は、常にon/offを繰り返しており、力を入れっぱなしにするということがほとんどないため、関節や骨が常に揺らいでいます。

つまり、疲労しにくく常に柔らかい状態のまま痛みを引き起こすことがない状態となります。不安定さにも捉えられてしまうこの『揺らぎ』に乗りこなすことによって初めて、真に不安定さの上に成り立つ安定を手に入れることができるのです。

Laboo.に乗ることによって、得られる不安定さ

Laboo.

Laboo.はくるぶしの真下に置いて踏むように立ちます。
この状態でLaboo.にしっかりと圧がかかる立ち方ができると、つま先で踏ん張る力が抜け、足首周りが不安定となります。この力を抜いて立つ感覚を膝まわり、腰回り、背中周りに拡げていくことで、必要な部分に必要なタイミングだけ最小限の力が入るようになり、骨を積み木を重ねるようにして『骨で立つ』という状態が作り上げられます。

普段からつま先で踏ん張って立ちすぎている方にとってこの立ち姿勢は、つま先での支えが外れるため、非常に不安定な感覚があるかと思います。ということは、逆に「これだけつま先での踏ん張りに頼って立っていたのだ」と自覚してください。

つま先での踏ん張りは、ダイレクトにふくらはぎの硬さにつながり(※)、太もも前・膝に力を入れすぎ、この状態で姿勢良くしようとすると腰・背中に力が入りすぎ、反り腰にもなりやすくなります。すると今度はお腹の力が抜け、お尻・太もも裏にも力が入らず、お腹とお尻がボテっとしやすい身体の出来上がりです。

※こむら返りも引き起こしやすくなります。

Laboo.をくるぶし下で踏んで立ち、つま先の踏ん張りを外すだけでも、この負の連鎖を断ち切る大きなきっかけとなります。

「いい姿勢はガンバって作り上げるものではない」

と何度も話すのはこのような理由からです。

このページをお読みの皆様は是非とも、
不安定さに乗りこなして、真の安定、真の姿勢を手に入れてくださいね。

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